鴨川食堂 はんなり
鴨川食堂シリーズ第5弾。
投稿はしてませんでしたが、気まぐれに追っていた作品です。
ふと、「はんなり」とは・・・?と気になったので調べてみたら、
「上品で華やかなさま。ぱっと明るいさま」とありました。
なるほど~。
第1弾はこちら↓
今回の第5弾まで全部読んできましたが、個人的にこれまでのシリーズで一番、依頼人のキャラが立っていたように感じました。
インスタ映えを気にして、とにかく食べ物の写真を撮る女性。
両親にも妻子にも先立たれた孤独な男性。
69歳で新たな恋に目覚めた女性。
今回で一番好きな話は「親子丼」ですね。
京都旅行中、彼氏に連れられ、いわゆる「名店」と呼ばれるような店ではなく、通りすがりの普通の食堂で親子丼を食べたこの女性。
でも、名店にこだわる彼女は、この食堂や親子丼に関心を示さず、後に彼氏とも別れることに。
後になって、彼女は元彼がなぜあの店に自分を連れて行ったのか疑問に思い、鴨川食堂に足を運ぶことになります。
この話で印象的だったのが、店主・流の
「特別な店と違うてふつうの店で食べて美味しいのが、京都という街です」
という言葉。
私もそうですが、旅行の計画を立てるときはネットでお店の評判を見て、行くところを決めがちです。
流はそういうのは信じず、直感で入るお店を選ぶそう。
「ありきたりなお店だけど、美味しいものが出てきそうな気がする」
こういう自分の直感を信じていると、依頼人の女性に話していました。
情報があふれている現代、意識せずともそれに頼りがちになってしまいます。
周囲の評価を気にするのではなく、自分の感覚を信じられる人になりたいと思いました。
余談ですが、先週私も京都に行ってきました。
帰ってきた後にこの本を読んで、第1話の季節が今とドンピシャで驚きましたね。
シルバーウィーク前、インバウンドも全然いない京都は本当に最高でした!!